2007年3月13日に起こった全日空高知空港胴体着陸事故。
全日空(ANA)1603便の胴体着陸事故です。
大阪から高知に向かう全日空(ANA)1603便(運航はエアーセントラル※現在のANAウイングス)が着陸態勢に移ろうとした際、前輪が出なくなってしまったのです。
機長はタッチアンドゴー(着陸時の衝撃で車輪を降ろす)などの措置を繰り返しますが成功せず、胴体着陸を決断しました。
緊急着陸は成功し、火災の発生もなく、着陸の際の衝撃も少なかったため、乗員乗客60名にけが人はありませんでした。
緊急着陸の様子は多くのテレビ局が生中継して全国放送され日本中で話題になりました。
その時、機長を務めていたのが今里仁(いまざと ひとし)機長です。
適切な緊急着陸操作を行った今里仁機長の技量の高さ注目を集めました。
今回は、
についてお伝えします。
今里仁機長の現在は?
今里仁機長は全日空高知空港胴体着陸事故の発生時は36歳でした。
現在は57歳です。
今もパイロットを続けられている年齢かと思うのですが、ご本人の顔画像含めて不明でした。
今里仁機長は熊本県芦北郡芦北町出身です。
ご実家はクリーニング店を営んでおり、3人きょうだいの末っ子として生まれました。
地元の小学校、中学校から八代高校を卒業されます。
その後、航空大学校を経て1995年に全空の関連会社である「エアーセントラル」に入社し、パイロットになりました。
エアーセントラルは2010年10月に現在のANAウィングスに再編されます。
53歳の年齢であればパイロットの定年まで、まだまだあるので現役パイロットとして現在もたくさんのお客様に空の旅を提供しているのではないでしょうか。
また、貴重な事故の体験者としても後輩育成をしているくらいの年齢かもしれませんね。
全日空高知空港胴体着陸事故での機長アナウンスがすごい!
全日空高知空港胴体着陸事故では今里仁機長アナウンスがすごかったと話題になりました。
着陸するまで、56人の乗客の不安は想像を絶します。
全日空高知空港胴体着陸事故では高知空港に着陸態勢に移ろうとした際、前輪が出なくなりました。
今里仁機長は第一報として乗客に「前輪が下りないため、地上と連絡を取り合いながら原因を追究しています」とアナウンスします。
その後、タッチ・アンド・ゴー(後輪を一瞬着地させてすぐに再離陸する手段)など措置を講じ前輪を出そうと試みますが前輪はでません。
一部の乗客を後方に移動させ、胴体着陸を決断しました。
そして、胴体着陸をすることを乗客に伝えるため機内アナウンスでこう伝えます。
「これから10分の燃料しかありません。胴体着陸を試みます。もう一度申し上げますが私は(こうした状況に備えて)多くの訓練をしてきました。安心してください」
今里仁機長は何度も「私たちは十分に訓練を積んでいますから安心して下さい」とアナウンスで伝えました。
タッチ・アンド・ゴーの失敗も乗客にはアナウンスで伝えられており、機内はパニックに陥りそうな状況でした。
しかし、今里仁機長含め乗務員の冷静で落ち着いた対応と機長の安心を与えるアナウンスにより、機内は不安に包まれながらも大きなパニックが起こることはなかったそうです。
火災が起こることもなく怪我人がでるころもなく無事着地し、拍手が起こり、客室乗務員は涙ぐんでいました。
客室乗務員もギリギリで平常心をたもち、着地のための姿勢や乗客の重量の配分など指揮し適切に対応していたのでしょう。
機長としての技量はもちろん、機内で素晴らしい指揮をとっていた今里仁機長は乗客の心も守っていたのですね。
ご自身も当然、初めての経験なので不安や焦りは計り知れませんが、素晴らしい対応です。
まとめ
今里仁機長の現在や、全日空高知空港胴体着陸事故での機長アナウンスについてお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。