孤島に取り残された複数名の男女が共同生活していく上で、1人の女性だった比嘉和子を巡って争いになった衝撃の事件「アナタハンの女王事件」をご存知ですか?
桐野夏生さんの小説で木村多江さん主演で映画にもなった「東京島」のモチーフにされた事件です。
謎に包まれた「アナタハンの女王事件」の真相について調べてみました。
今回は、
についてお伝えします。
アナタハンの女王事件の舞台となったアナタハン島ってどこ?
アナタハン島はサイパン島の北方約117キロに位置する東西の長さ約9キロ・幅3.7キロの小島です。
アナタハン島事件が起こった1945年当時は日本の統治領北マリアナ諸島に属する島でした。
アナタハンの女王事件の真相は?
アナタハン島が舞台となったアナタハンの女王事件の真相はこちらです。
比嘉和子はなぜアナタハン島へ来た?
アナタハン島事件で渦中の人物となった比嘉和子はなぜアナタハン島へ来たのでしょうか?
アナタハン島は第一次世界大戦終了時、日本の植民島となり、旧日本軍や内地企業によって盛んに開拓が行われていましたが、世界恐慌の煽りを受けて多くが倒産し派遣された社員達1000人近くがマリアナ諸島に取り残され路頭に迷うこととなりました。
その救済として「南洋興発株式会社」が1922年にサイパン島に設立されました。
比嘉和子の夫・正一は「南洋興発株式会社」に勤めており、アナタハン開拓事業に参加する事になりました。
比嘉和子は夫・正一の転勤に伴ってアナタハン島へと移住しましたが、戦争が激化し夫がサイパン島に残した妹を迎えに行ったあと行方不明になってしまい和子は夫の上司であった比嘉菊一郎と取り残されることになりました。
※比嘉菊一郎と和子の姓が同じなのは偶然のようです。共に沖縄出身で比嘉という姓は多かったのでしょう。
見たいんですよねアナタハン!比嘉和子。壮絶なストーリーで男が和子を取り合う!のに和子は全然美人じゃなくてそれも含めて興味があります。 pic.twitter.com/MOn1d4CTOB
— yo (@yoewo) August 5, 2021
男性32人、女性1人がアナタハン島に
アナタハン島事件では男性32人、女性1人が島に取り残された事件です。
女性は比嘉和子。
男性は和子の夫の上司・比嘉菊一郎と爆撃を沈没した徴用船3隻の船員と乗り組みの海軍兵士など島に泳ぎついてきた31名の男性です。(日本人で多くが10~20代の若者)
妻子と離れていた比嘉菊一郎と夫と離れてしまっていた和子は「夫婦」として、31名の男性とは離れて同居をしていたようです。
1945年8月の終戦時、日本の敗戦を信じず島を離れようとしなかった男性32人、女性1名がアナタハン島に残ることになり、アナタハンの女王事件に発展していきます。
アナタハンの女王事件
終戦後、南洋開発株式会社からの受けていた物資がなくなり、残された日本人は原始人のような生活を送ります。
敗戦後、アナタハン島は放置されてしまいます。
終戦から1年経った1946年8月に山中に墜落したアメリカ軍のボーイングB-29の残骸とパラシュートが発見され、その際、残骸の中から発見された4丁の拳銃を組み変えた拳銃2丁が手に入り、そのことで男性の中で力関係が生じたと言われています。
たった1人の女性・比嘉和子を巡って争いが起こることになり、次々と男性の変死を遂げます。
島での比嘉和子の夫は4人。
1人目の夫・比嘉菊一郎の死を和子は「ヤシガニを食べて中毒死した」と主張していましたが、3人目の夫に射殺されたと認めており、さらに3人目の夫も4人目の夫に殺害されています。
2人目の夫も変死しています。
真相は明らかになっていないものもありますが、和子が裏で男たちを支配していたという証言もありアナタハンの女王事件と呼ばれるようになりました。
「孤高の愛欲」というイメージがメディアによって取だたされて世間に定着していきました。
比嘉和子はどのようにアナタハン島を脱出した?
比嘉和子は1950年6月にアナタハン島を脱出しています。
アメリカ軍の船に救助されて脱出できたのです。
比嘉和子の夫となる男性が次々と変死することに、
そのことに恐怖を感じた和子は脱出を決め、33日間、密林の中に分け入って逃亡したそうです。
海岸にたどり着き、アメリカ軍の船を見つけて救助を求め脱出に成功しました。
この後、島に残っていた男性も救出されますが、32人いた男性は20人になっていました。
まとめ
今きいても奇妙で衝撃的な事件「アナタハンの女王事件」の真相について調べてみました。
1人の女性の支配により起きたアナタハン島でおきた謎に包まれた事件でしたね。
2022年6月15日(水)のワールド極限ミステリーでも宮地真緒さん出演で再現VTRが放送されるそうです。
どのように再現されるのか楽しみです。
最後までお読みいただきありがとうございました。